上越国境 地蔵山、堂岩山、白砂山、上ノ間山、赤沢山、中尾根ノ頭 2010年5月22日

所要時間 5:13 登山口−−6:04 地蔵山−−7:07 堂岩山−−8:00 白砂山 8:38−−9:22 上ノ間山−−9:52 赤沢山 10:16−−11:44 白砂山 12:18−−13:04 八間山分岐−−13:23 中尾根ノ頭−−13:49 八間山分岐 13:59−−14:02 堂岩山−−14:45 地蔵山−−15:34 登山口

地図クリックで等倍表示



 白砂山〜稲包山間は地形図記載の山は全て登っているが、上ノ間山〜忠次郎山間で赤沢山という山名事典記載の山が残っていた。この区間は夏道が無いので残雪期に登るのがが常套手段だが、もう5月半ばを過ぎて残雪が少なく藪がかなり出てしまっている可能性が高い。しかし、この時期で東京から日帰りで残雪が利用できる可能性がある未踏の山はここくらいしか思いつかず、藪漕ぎ覚悟で出かけることにした。白砂山は無雪期に1回、残雪期に1回登っているが、約20年前の無雪期に登ったときの記憶では白砂山から先の藪は強烈な根曲がり竹だったような気がする。ただ、当時は藪山は全くやっていなかった時期で、今の感覚と比較すれば大した藪でなくても大げさに感じただけかもしれない。地形的には特に難しい場所は無いだろうから事前調査はしなかった。

 今は残雪期でもなし夏山シーズンでもなしで中途半端な時期で、野反湖駐車場は閑散としていた。駐車場付近には残雪はほぼ見られず、4月下旬に登った三引山にも僅かしか雪が残っていない。これではやっぱり藪漕ぎかなぁ。後から1台車が上がってきて男性がザックを外に出して出発準備を開始、今日は2人だけかな? 朝飯を食い終わって出発したときには私が先行していた。念のためピッケルをザックにくくりつけ、アイゼンは6本歯の軽アイゼンとした。でもこの時期のこの高さでは出番は無いだろうなぁ。

 夏道はしっかり出ており、ハンノキ沢へ下るところだけ少し雪があったが特に問題なく通過、ハンノキ沢の橋はちゃんとかかっていた。地蔵山への登りもすっかり夏道が出ておりそれを辿る。残雪期に2度来ているが南斜面でも雪がいっぱいで適当に尾根を登った記憶があるが、今は一面の笹薮だ。道が分岐するところは右の尾根に上がる方に入り、崩壊しかけた小さなプレハブ小屋を通過してなおも進むと切明方面の分岐が出現し、稜線向かって上がる道を進んでいくが、ここでもまだ雪がない。

 やがて北斜面から稜線に出て道が左に曲がるところで下りになり、どうやら南側の高まりが地蔵山山頂のようだ。東側から残雪が続いており簡単に最高点に立てたが標識類は見当たらなかった。雪が消えれば笹薮だ。ここから見る堂岩山はシラビソに覆われて地面に残雪があるのかどうか分からない。まあ、西斜面なので無くても当然だろうが。

 小さなアップダウンが続く尾根には残雪が断続的に現れ夏道が不明だが、先人のトレースが僅かに残っているし木の間隔で何となく夏道の筋が見て取れた。稜線上は笹薮で北斜面側がシラビソ樹林で藪が薄いので夏道は稜線より僅かに北側に続いていた。水場分岐を通過して登りにかかると徐々に残雪が増え、やがて斜面全体が残雪に覆われるようになり、先人の足跡は南の稜線上ではなく北側の浅い谷を登るようになる。これが夏道ルートなのか不明だが歩きやすい場所には違いなく、このまま高度を上げていく。

 やがて谷が消えて斜面になりルートに戸惑うが、とりあえず残雪がより上方まで続く北斜面を登ることにする。しかしそのうち雪が消えて笹薮に突入、でも笹は濃くないので大した障害にはならず、もう堂岩山は近いのでそのうちまた雪の上に出るだろうとそのまま登っていくと数10mで明瞭な夏道にぶち当たった。この辺の夏道はいったん稜線に乗って北側に巻いて山頂に至るようだ。

堂岩山山頂 堂岩山から見た白砂山
堂岩山から見た八十三山〜白砂山
堂岩山から見た日光連山

 堂岩山山頂は一面残雪に覆われ、シラビソが点在する山頂だった。無雪期に展望がどうだったか記憶に無いが(たぶんガスっていたと思う)、今の時期は残雪で高さが稼げるので場所を選べば展望を楽しめる。八十三山へは完全に藪が出ているかと思ったら意外に白いものが残っており、今なら藪漕ぎは僅かしか必要ないだろう。それと比較して白砂山への稜線はほとんど夏道が出ており、白砂山から先の稜線が思いやられる。

稜線の残雪を下ったら藪に突入 登山道は堂岩山東を巻き気味にあった

 堂岩山の下りは夏道は稜線を外れて東に下るのが正解のようだが(帰りに判明)、雪があると稜線上を歩きたくなってしまうもので、稜線上を下っていくと登山道に出る前に雪が消えてハイマツの藪を20mくらいもがいて刈払いされた登山道に出た。

整備された登山道を歩く 2042m峰から見た白砂山
2042m峰を下る後続男性 堂岩山を振り返る

 登山道は非常によく整備され、細い稜線上はハイマツ、石楠花、潅木の強固な植生で登山道がなければ地獄の藪だが体に触れるような藪が無いほどだ。上ノ間山までの尾根がこの植生だったら厳しいなぁ。ピークを2つ越えて白砂山の登りにかかってもほとんど残雪は無く、僅かに雪田を横切って白砂山山頂に到着した。

傾斜が緩めばもうすぐ白砂山 白砂山山頂。標識はコケていた
白砂山から見たパノラマ展望(クリックで拡大)

 白砂山は半分雪庇の残骸に覆われ無雪期よりも2mくらい高くなっていた。大きな標識は倒れかけており、この夏にでも修復されるのかどうか。展望は360度で佐武流山が懐かしいが今回は上ノ間山方面だ。上ノ間山は見えるが赤沢山は見ない。幸い、上ノ間山の稜線は北側に残雪が見られ、思ったよりも藪を回避できそうだ。この時期でこれくらい雪があれば上々と言えるだろう。空気の透明度が低く、北アルプスは白い山並みが微かに見えるのだが形までは見えず、どの辺が見えているのか判別できなかった。目視でこのコントラストではコンパクトデジカメで撮影しても写らないので撮影は諦める。浅間山の左手に僅かに白いものが見えたが八ヶ岳の峰のどれかだろう。これもうっすら見える程度だった。天候は予報では晴れだったが薄雲が広がり日差しが和らげられて助かった。先週の日焼けで懲りて今週は日焼け止めを準備してきたが、これなら麦藁帽子だけで大丈夫だろう。

 休憩中に後続の単独男性がやってきた。白砂山が目的地でこの先には行かないそうで(それが普通だが)、たぶん男性が登山口に戻る頃に私が白砂山に戻れるかどうかだろう。男性に見送られて出発する。

白砂山から見た三県境峰 三県境峰から見た白砂山
三県境峰から見た東の県境稜線。南斜面はほぼ雪無しだが北斜面は残雪あり
三県境峰から見た佐武流山 三県境峰を東に下る
県境稜線。北側だけはまだまだ白い

 山県境峰までは雪が消えて藪が出ているが、稜線上は潅木だが南側は低い笹で問題なく歩け、うっすらと踏跡も付いていた。佐武流山方面の尾根は最初はたっぷりの雪で歩きやすそうだが鞍部から先は藪だろうなぁ。こちらは下りではほぼ残雪が使えるようで、三県界峰からの下りは尾根北側の残雪を歩き、それが切れると稜線直上のハイマツを抜けて南側の低い笹地帯を歩く。うまい具合にこの稜線は痩せた場所では稜線直上はハイマツ、潅木藪だが稜線南直下は低い笹、稜線が広いところは全体が低い笹の場所が多く、結局は雪が無くても笹を歩くことが可能だ。ここの笹は根曲がりではなくまっすぐ立っているし、密度は濃くないし腰の高さであり、濡れていなければ漕いでも悪い気はしない。

2090m峰手前から見た白砂山 2078m峰から振り返る
2078m峰から見た県境稜線
2040m肩ハイマツ藪を抜けた先 2040m肩を振り返る

 2090m峰を越えて北側の残雪帯を歩き、2078m峰近くからは広範囲で残雪が覆い気持ちよい雪稜歩きとなる。笹が濃くないとは言え雪の上の方が楽に歩けるのは確かだった。2040m肩へと緩やかで広い稜線を下り、シラビソが点在する肩のピークを越えると残雪が消え、今までのような笹ではなくて潅木とハイマツの藪となった。右手の南斜面も雪が消え、北斜面は少し下ったところに雪があるがそこまでもハイマツの藪が続き、ここまで来たらこのまま稜線を下ったほうがいいと判断、ハイマツの隙間を掻き分けて下っていき傾斜が出てくると笹原に変わり歩きやすくなった。帰りは笹からハイマツに変わる前に北斜面に逃げたがこれが正解だった。

2020m峰群を行く 2020m東峰から見た上ノ間山
上ノ間山西鞍部を上ったところから振り返る
鞍部から登りは笹が出ている 上ノ間山北斜面は残雪多くトラバースできそう

 2つの2020m峰一帯は稜線上はすっかり雪が消えているが低い笹で歩きやすく、北側の雪が使える部分は雪の上を歩いたが、笹の部分でも苦労は感じなった。ずっとこんな植生が続けば無雪期でも楽勝だろうが、もっと東のセバトノ頭東側とかは結構な藪だったからどこかで植生が変化するのだろう。東の2020m峰を下り始めると残雪が現れ始め、1970m鞍部付近は快適な残雪地帯だった。ここから見る上ノ間山北斜面は一面残雪が付いたままで山頂を巻いて北側稜線へ乗り移れそうだったが、せっかくここまで来たのだから往路は上ノ間山山頂を踏むことにして稜線をそのまま登ることにした。

 登りが始まって少しの間は北斜面の残雪が近くにあって使えたが、標高が上がってくると残雪帯は下方へ後退して使えなくなったので、低い笹に覆われた稜線を歩きつつ、たまに南斜面に引っかかった残雪を利用する。

上ノ間山登りの途中で振り返る 上ノ間山山頂
比較的新しい木製標識 30年以上昔のGWV標識

 登りきって平坦部に出れば2度目の上ノ間山。前回は大型連休前半に登ったので半分くらいは雪が残っていたが今は完全に笹原だった。三角点付近の矮小な樹木に木製の茶色に塗装された手製の標識がかかっており、北に離れた倒木には久しぶりに目にするGWV標識。なんと1976年夏だから34年前のもので、かなりの寿命だ。金属板に青い塗装、白い文字で形以外はMWV標識によく似ている。「四阿山〜三国峠」と書かれており、こんなところを夏に縦走するのだから昔のワンゲルは凄かった。今はこんな活動をする大学ワンゲルは存在するのだろうか。今のワンゲルよりも中高年の猛者の方が昔のワンゲルらしい活動をしているなぁ。

上ノ間山から見た赤沢山 上ノ間山から見た栂ノ頭、コシキノ頭
ノ間山から見た谷川岳周辺(クリックで拡大)

 山頂一帯は高い木は無いので展望は良く、ここまで来ると赤沢山は目前、忠次郎山も白砂山よりは近いかもしれない。そこまで足を延ばせば志賀高原〜三国スキー場まで県境稜線を全てつないで歩くことになるが、私はピークハンターなので今回は忠次郎まで行く気はしない。南東には3月に登った栂ノ頭、コシキノ頭が、東には吾妻耶山から小出俣山の山並み、そしてかなり黒くなった上越国境。小出俣山から十二社ノ峰周回はもう藪が出てしまって今年は無理だな(まじめに藪漕ぎする気なら行けるけど)。

薄いながら踏跡あり(これじゃ分からないか) 笹地帯に出る
上ノ間山を下り低いシラビソ帯から見た赤沢山
1940m峰への登り途中から見た上ノ間山

 上ノ間山からの下りは真北に下る稜線上はハイマツと潅木の藪で、それを避けるように東の草付きに薄い踏跡が続いていた。藪に慣れない人だと判別できない程度の濃さしかないが明らかに踏跡だろう。東斜面をトラバースしつつ下っていくが、潅木や笹はあるが激藪に突入することはなく歩きやすい。やがて稜線が近づくと低いシラビソ樹林となり残雪が現れて踏跡が不明瞭になったので、雪があって気の隙間が広いところを適当に下り、半分寝た低い樹林帯を抜けて残雪帯に飛び出した。ここまで下ると稜線上は笹が中心で藪漕ぎに苦労しなくて済むが、残雪が使えるところは雪の上を歩いた。

1940m峰てっぺんはハイマツ等の藪 1940m峰を越えると尾根が細くなり笹が中心となる

ここは空白です

1940m峰から見た赤沢山

 鞍部を越えて1940m峰への登りは最初は快適な残雪歩きで、頂上に近づくと笹原を歩き、山頂付近はハイマツ、シラビソ幼木と潅木の藪となり、場所によっては蜘蛛の巣に絡みとられたようにもがく藪も出現、できるだけハイマツの薄いところを選んで通過する。幸い、ひどい藪の距離は数10mほどで、再び笹薮中心の藪となる。尾根が狭くなると稜線直上は細い潅木藪、東側が低い笹となり、傾いて歩きにくいが稜線を僅かに東にずれた場所を歩いた。笹が濡れていたらよく滑ってこんなことはできないだろう。この尾根にも微かに踏跡があった。

ここだけ藪が無い 上ノ間山〜赤沢山間で唯一見かけた目印
赤沢山の登り途中で上ノ間山を振り返る 雪が消えた笹の尾根を登る
残雪が使えるところはできるだけ使う 山頂直下で尾根上の雪は消え笹が深まる

 鞍部を通過して登りにかかっても同様の植生が続き、笹の場所を選んで高度を上げる。1箇所だけまるで刈払ったような潅木や笹がない筋が現れたが何だったのだろうか。1箇所だけ低木に目印が打ち付けてあった。やがて東側に残雪が現れルートを乗り換える。そろそろ赤沢山山頂というところでその残雪が終わり、笹藪に突入しようとしたが今までの低い笹と違って背丈ほどで茎も太く、笹というより根曲竹に近い。漕げないことはないが抵抗が大きく労力がかかるのは間違いない。周囲を良く見ると稜線上と東斜面は雪は見当たらないが傾斜が緩い西斜面に残雪が見られたので尾根を離れて西からトラバースして山頂を攻めることにした。これは正解で西斜面は山頂まで残雪が続いて濃い笹地帯は全てバイパスできた。

西の残雪帯を登る 赤沢山山頂
赤沢山から見た上ノ間山 赤沢山から東に続く県境稜線

 赤沢山山頂は笹に覆われ枯れたシラビソが立っていた。目印等はなくただの通過点だ。南側は笹原なので展望があるが、それ以外の方向は背の高いシラビソ樹林で展望が悪い。樹林の隙間から見える忠次郎山は間近で1時間もかからないで行けそうな雰囲気だった。DJFはあちらからやってきて、ここを通過して上ノ間山まで行ったんだったっけ。先週のラッセルの影響が残っているのか結構疲れたのでしばし休憩。もう気温が高い時期で虫が飛び始めていた。あと1,2週間もすればブヨが出てきて虫除け必須だな。

上ノ間山は北斜面をトラバース 北斜面はまだたっぷりの残雪が続く
赤沢山を振り返る 上ノ間山西鞍部直前で稜線に出た

 さあ、帰りは白砂山まで登りになるので復路の方が大変だ。行きの感じではおよそ全体の2/3くらいは残雪が使えたし、藪も予想より薄かったので思ったよりはマシだったが、やっぱり笹の登りは疲れるだろうなぁ。赤沢山−上ノ間山間鞍部から少し登って右手に残雪が現れたところで稜線を離れ、上ノ間山北斜面をトラバースする。傾斜は緩く残雪がずっと続いていたので割と楽に歩くことができ、ほぼ1970m等高線に沿って斜面を巻き、上ノ間山西鞍部直前の残雪帯に飛び出した。計算どおり!

2020m東峰に登る 2040m肩に登る
2040m肩は北を巻く 2078m峰に登る
2078m峰から見た白砂山 3県境峰から見た白砂山山頂

 大部藪が出ている2020m峰への登りは大した藪でもないのに苦労し、喉が渇いて残雪が出てくると頻繁に口に運ぶ。雪のきれいさから考えて表層数cmは先週降った雪がまだ残っているようだった。2040m肩のハイマツ藪は北から巻いてしまいパスに成功、あとは残雪半分、歩きやすい低い笹が半分の稜線歩きで無人の白砂山に戻ったが、この登りでかなり疲労してしまった。やっぱり先週の疲れが抜け切っていないようだ。

白砂山から見た西側の展望
白砂山から見た北側の展望
白砂山から見た東側の展望

 白砂山山頂の残雪上の足跡から、私と単独男性の他に誰かやってきたかどうか判別できなかった。でも今はちょうどお昼前で通常なら誰か山頂で休憩していても不思議ではない時刻で、やっぱり中途半端な時期は登る人は少ないのかもしれない。持ってきた断熱マットを地面に敷いてしばし昼寝。これが体力回復に一番いい。

 さあ、まだ足は重いがここからはまとまった登りはないぞ。ただし今回は堂岩山南側の中尾根ノ頭に立ち寄るオプションプランがある。疲れたので止めようかとも思ったが、ここまで来て大した標高差と距離でもないピークをパスするのも情けないし、時間はたっぷりあるので空身で往復しよう。下山開始すると山頂目指して登ってくる単独男性を発見。間違いなく本日最後のお客だろう。見ていると結構いいスピードで上がってくる。お互いに挨拶を交わしてすれ違った。私が堂岩山に戻る頃には追いつかれるかな?

白砂山を登る本日最後の登山者 八間山、堂岩山分岐

 2042m峰の登り返しがきつく、これまた雪を食べて水分補給。完全にオーバーワークだが、堂岩山を越えれば登り返しはほとんど無いのでそれまで我慢。堂岩山、八間山分岐にメインザックを置いて小さなサブザックを背負って出発。広くきれいに笹が刈り払われた登山道を気持ちよく下っていくが、帰りはこれを登らなくちゃいけないんだよなぁ。この尾根も所々に残雪が見られ水分補給が可能だった。

中尾根ノ頭まで良好な登山道が続く 中尾根ノ頭山頂

 中尾根ノ頭山頂は1944m峰かと思っていたが、その手前の1940m峰でGPSを確認したらまだ距離がある。1944m峰を越えてその先の肩がGPSの指す中尾根ノ頭だった。笹とシラビソのあるタダの尾根の一角で標識も何もない場所だった。これで野反湖付近の山は全て登ったわけで、次に来るとしたら息抜きかなぁ。

 堂岩山の登り返しは通常体力なら緩やかだし標高差は100mちょっとなので楽勝だが、今日の体力では苦しかった。分岐に戻ってたまらず休憩を入れる。さっきの男性がどこまで来たか見たが人の姿は確認できず。休憩を終えて立ち上がった頃には2042m峰を越えて下り始めた男性の姿があった。

堂岩山まで戻る。疲れた足にはきつい! やっと登山口に戻った

 堂岩山へ登り返すとたっぷりの残雪の上に明瞭な足跡が残り、帰りは足跡を追いかけて下っていけばいいのでルートファインディングが不要で気楽だった。水場付近までは残雪を利用して半分滑り降りたので早かったが、歩きに切り替わるとガックリとペースダウン。地蔵山の僅かな登りも苦しかった。しかし下りになれば元気が戻り、ハンノキ沢で汗を拭った。最後の登り返しで車道に出て駐車場に戻るとポツリポツリと観光客の車が止まっていた。


おまけ
 下山後、私が登った4日前に「群馬の重鎮」が同じコースで上ノ間山を往復したことを重鎮氏のHPで知った。写真を見ると明らかに雪の量に違いがあり、この時期はたった4日でも藪が出る領域が恐ろしい勢いで広がっていることが判明。やはり、登山道がない山は残雪期に狙うのがよろしいようだ。ちなみにネットで検索すると上ノ倉山〜上ノ間山は無雪期でも登る人がそれなりにいるようだ。今回歩いた感じでも藪の程度は軽く、上ノ間山までは藪山入門編の山としていいかもしれない。

 

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